7/10(木)「痛いのか悲しいのか、よくわからない涙が止まらなかった。」

ついに来た。
この日が。

心の準備が現実に追いついてない。
全然。
全く。

今日処置して、明日には産んで、そうしたら体の中が空っぽになる。

病院に行かないといけないのは分かっているけど、すごく行きたくない。

朝、布団でそうたろうが泣いた。
「今日ではなとお別れなんだね。」



2日も私と離れるなんて初めての事だから、寂しいだろうに。
そうたろうも頑張って待ってるから、私も頑張ろうと少し勇気をもらった。

午前中、はんちゃんの入院中の食材を買いに買い物へ。

お昼はファミレスへ。

時間が少しずつ迫ってくることが全然受け入れれない。

ほんとに?
今日入院なの?
今お腹にいるのに明日にはいなくなるの?

グルグルと考えてしまう。

お店を出る時間になってしまった。

全然行きたくない。

移動中の車の中、心臓バクバク。
緊張が止まらない。
心の準備が全然できていないのに、現実だけが着々と進んでいくから焦る。

12時過ぎに病院へ着いたら、他の患者さんはすでに数人。

すぐに呼ばれた。

我が子をお腹から出す事を受け入れれてもいないのに、今から痛いの?という不安もあって、いっぱいいっぱい。

診察室のドアを開けて、先生の顔を見た瞬間に泣いた。

「怖いよう、やだよう、痛いの?」

と、大人げなく出だしから泣いた。

「怖くはないから大丈夫だよ。少しね、痛いけど、すぐ終わるから大丈夫だよ。」

心臓バクバクで内診台へ移動。

痛いのと、精神的なものと、両方の意味で泣いた。
足だってガクガクに震えた。
機械も痛いし、膣内の消毒も遠慮なく掃除される感じも痛いし、子宮口つままれるのが1番の激痛だった。

もう後戻りも出来ないんだ。
と思ったら、痛いのか悲しいのかよくわからない涙が止まらなかった。

処置が終わって、そのまま入院のため病棟へ。

ついに始まったんだという思いで、胸が苦しくて泣くのを止めれなかった。

泣かないように、泣かないように、となるべく我慢してるつもりだけど、全然だめ。

病室へ案内されて、これからの流れの説明をされただけでも、涙が止まらない。

次の処置がある夕方までゆっくり過ごすことに。

まだ棒が1本しか入っていないから、違和感はないけど、棒が入っていると思うだけで、違和感がある気がしてきて居心地が悪い。

頭に入らないけど、テレビを見るしかやる事がない。

夕方が近づくとまた心臓がバクバクして心が落ち着かなくなる。

18時頃。
コンコンとドアの音がした。
ついに来た!という思いで口から心臓出そうな程だった。

車イス登場。

前さやかに聞いた時、2回目の処置が痛すぎて、歩けなくて車イスに乗せてもらったよ。
というのを思い出した。

車イス=歩けないくらい痛いよ。
というアピールに思えて、不安で泣きそうになる。

乗りたくないけど、車イスで診察室へ。

また先生に、痛いかの確認をした。

「昼にやった処置よりは、棒の数が増えるから、痛いよ。」
と申し訳なさそうに。

昼の時よりは、事が進んでしまった以上少しは諦め心があって、泣かずに耐えれた。

痛みはかなりのものだったけど。
自分の手を思い切り爪でちみくって、こっちの方が痛い、こっちの方が痛い、
と気を紛らわせた。

待合室で待っててくれてたはんちゃんに、
「よく頑張ったね」
と言われて、やっと泣きそうになった。

病室に戻った後はゆっくりするだけ。

さすがに本数が多いだけあって、鈍痛がする。

尿道が棒で圧迫されて、尿がすごく出にくくてそれが辛かった。


明日の事を思うと不安で不安で、不安がつのればつのるほど、そうたろうに会いたくてしょうがなかった。

そうたに会って癒されたい。

寝れないかなーと思ったけど、意外と寝れるものだった。